VTuber業界の最大手事務所の一つである「ホロライブプロダクション」において、すべての物語の起点となったのが「ホロライブ0期生」です。
現在のホロライブは「〇期生」というグループ単位でのデビューが一般的ですが、0期生はそれぞれが異なる背景やタイミングで活動を開始した、唯一無二の存在として知られています。
この記事では、ホロライブ0期生とはどのようなグループなのか、その定義から各メンバー(ときのそら、ロボ子さん、さくらみこ、星街すいせい、AZKi)の魅力まで、VTuber史を振り返りながら徹底的に解説します。
この記事を読むことで、ホロライブの原点である彼女たちが、どのようにして今日の巨大ムーブメントを築き上げたのかが深く理解できるはずです。

ホロライブ0期生とは?伝説が始まった背景と定義

ホロライブ0期生とは、ホロライブプロダクションにおいて「特定の期(1期生や2期生など)」として一括デビューしたのではなく、個別に活動を開始したり、後からホロライブに合流したりしたメンバーの総称です。
現在でこそ「0期生」という呼称で親しまれていますが、活動初期からこの名称があったわけではなく、組織の拡大に伴って自然発生的に定着した、歴史を感じさせる呼び名といえます。
まずは、0期生がどのような立ち位置で活動しているのか、その特殊性を紐解いていきましょう。
0期生のメンバー構成とその特殊な立ち位置
ホロライブ0期生に該当するのは、ときのそら、ロボ子さん、さくらみこ、星街すいせい、AZKiの5名です。
彼女たちの共通点は、ホロライブが「アイドルグループ」としての体制を整える以前から、VTuberとしての産声を上げていた点にあります。
たとえば、ときのそらやロボ子さんはカバー株式会社の初期プロジェクトとしてスタートし、さくらみこは独自のプロジェクトから合流、星街すいせいは個人勢から移籍、AZKiは音楽レーベル「イノナカミュージック」からの合流といった経緯を持っています。
ホロライブプロダクションの公式サイトにおいても、彼女たちは特定の期に属さない「ホロライブ」所属のタレントとして一覧化されており、組織上も独自のカテゴリーとして定義されています。
参考:ホロライブプロダクション公式サイト(タレント一覧) https://hololive.hololivepro.com/talents?gp=hololive
このように歩んできた道がバラバラだからこそ、0期生は一人一人の個性が非常に強く、独立したアーティストのような雰囲気を纏っているのが最大の特徴です。
ホロライブにおける「0期生」という呼称の由来
「0期生」という言葉が公式に定着したのは、ホロライブ1期生以降がデビューし、組織としての形が明確になってからのことです。
当初は「ときのそらと愉快な仲間たち」のようなイメージで見られることもありましたが、彼女たちの結束力と開拓者精神を象徴する言葉として、ファンや運営の間で「0期生」という名称が使われるようになりました。
今では、ホロライブという巨大なピラミッドの最下層を支える「礎」として、後輩たちからも絶大な尊敬を集めるポジションを確立しています。
ときのそら:ホロライブの象徴でありVTuber界の「始祖」

ホロライブ0期生を語る上で、絶対に欠かせないのが「ときのそら」の存在です。
2017年9月に活動を開始した彼女は、まさにホロライブの第一歩を刻んだ人物であり、彼女がいなければ現在のホロライブは存在しなかったといっても過言ではありません。
黎明期を支えた圧倒的な「アイドル性」と包容力
ときのそらの活動初期は、今のような華やかな環境とは程遠いものでした。
最初の生放送では視聴者がわずか13人だったというエピソードは有名ですが、彼女はその状況でも折れることなく、ファン一人一人と真摯に向き合い続けました。
彼女の魅力は、清純派アイドルとしての王道を征くパフォーマンスと、すべてを包み込むような優しさにあります。
この「そらとも(ファンの総称)」との強い絆こそが、後のホロライブが大切にする「ファンとの距離感」のモデルケースとなりました。
横浜アリーナ単独ライブへの夢とVTuber史への貢献
ときのそらは活動開始当初から「横浜アリーナでライブをする」という大きな夢を掲げています。
その夢に向かって一歩ずつ進む姿は、多くの後輩VTuberたちに勇気を与えてきました。
2022年には活動5周年を記念したワンマンライブを成功させるなど、カバー株式会社の設立初期からの歩みは、同社の成長記録そのものとして公式の沿革にも刻まれています。
参考:カバー株式会社 公式サイト(沿革) https://cover-corp.com/company#history
メジャーデビューを果たし、数々の楽曲をリリースしてきた彼女の功績は、VTuberという存在を「一過性のブーム」から「確立されたエンターテインメント」へと昇華させた点にあります。
まさに、ホロライブの、そしてVTuber界の精神的支柱といえる存在です。
ロボ子さん:圧倒的な表現力を持つハイスペックロボット

ときのそらに続き、2018年3月にデビューしたのが「ロボ子さん」です。
「高性能」を自称する彼女は、その独特な声質と高い技術力を活かした配信スタイルで、0期生の中でも独自のポジションを築いています。
唯一無二の「ウィスパーボイス」と親しみやすさ
ロボ子さんの最大の特徴は、一度聴いたら忘れられない、しっとりとした魅力的なウィスパーボイスです。
この声を活かしたASMR配信や歌ってみた動画は、多くの視聴者を虜にし続けています。
また、「高性能」と言いながらも、配信中に時折見せる天然な一面や、ゲームに熱中する可愛らしい姿が、ファンとの親近感を生んでいます。
この「完璧すぎない親しみやすさ」こそが、彼女が長年愛され続ける理由の一つです。
技術と感性が融合したクリエイティブな活動
ロボ子さんは最新技術への関心も高く、初期から高画質な配信環境や、表情豊かな3Dモデルの活用に積極的でした。
彼女の配信は視覚的な満足度も高く、VTuberとしての表現の幅を広げる役割を担ってきました。
また、FPSゲームを中心としたゲームスキルの高さも定評があり、大会などでの活躍を通じて多くのファンを魅了しています。
さくらみこ:エリートを自称する「ポンコツ」の愛されリーダー

2018年8月に「さくらみこプロジェクト」として活動を開始し、後にホロライブへ合流したのが「さくらみこ」です。
「エリート巫女」を自称していますが、実際には数々の伝説的な「ポン」を連発する、ホロライブ随一のムードメーカーです。
「エリート」の看板が生む究極のギャップ萌え
さくらみこの魅力は、本人が真剣であればあるほど面白い、計算不能なミラクルが起きる点にあります。
難解な漢字を読み間違えたり、ゲーム内で予想外の自爆をしたりする姿は、ファンの間で「エリート(笑)」として親しまれています。
しかし、その裏では企画に対する並々ならぬ情熱を持っており、特に「ホロライブ運動会」などの大規模イベントを主催するリーダーシップは目を見張るものがあります。
このギャップこそが、多くのファンやメンバーを惹きつけてやまない理由です。
配信スタイルと「みこめっと」の絆
彼女の配信は、視聴者との掛け合いが非常に活発で、常に笑いが絶えません。
特に、0期生の星街すいせいとのユニット「miComet(みこめっと)」は、VTuber界屈指の人気を誇るコンビとして知られています。
ビジネスフレンドを公言しながらも、根底で深く信頼し合っている二人の関係性は、0期生の枠を超えたホロライブの象徴的なコンテンツとなっています。
星街すいせい:個人勢からトップスターへ駆け上がった彗星

0期生の中でも、異色の経歴を持つのが「星街すいせい」です。
2018年3月に個人勢(どこにも所属しないVTuber)としてデビューし、自力で3Dモデルを作成したり、楽曲制作を行ったりという、壮絶な下積み時代を経てホロライブへと移籍しました。
圧倒的な歌唱力と「アイドル」への執念
星街すいせいの武器は、聴く者の魂を揺さぶるパワフルかつ繊細な歌唱力です。
彼女は「VTuberはアイドルである」という信念を強く持っており、そのクオリティはバーチャルの枠を完全に超えています。
2023年には、YouTubeのトップ音楽チャンネル「THE FIRST TAKE」にVTuberとして史上初めて出演し、同時視聴者数約16万人を記録しました。
出典:ORICON NEWS「星街すいせい『THE FIRST TAKE』史上最大の同時視聴16万人を記録」 https://www.oricon.co.jp/news/2264853/full/
個人勢時代に一度は諦めかけた夢を、己の才能と努力で掴み取った物語は、ファンの間で語り草となっています。
卓越したトーク力とテトリスの腕前
歌だけでなく、配信者としてのポテンシャルの高さも彼女の魅力です。
サバサバとした性格から繰り出される鋭いツッコミや、時に冷酷(?)なまでの合理的な思考は、多くの笑いを生んでいます。
また、世界レベルとも評されるテトリスの腕前は圧巻で、国内外のプレイヤーを驚愕させてきました。
多才という言葉では片付けられないほどの輝きを放つ、まさに「彗星の如く現れたスターの原石」です。
AZKi:音楽の力で世界を繋ぐバーチャルダイバ

最後に紹介するのは、2018年11月にデビューした「AZKi」です。
当初は音楽特化型レーベル「イノナカミュージック」の所属として、ホロライブとは少し異なる立ち位置で活動していましたが、2022年にホロライブへと完全移籍し、0期生の一員となりました。
音楽を通じた「感情の揺さぶり」
AZKiの活動の核にあるのは、常に「音楽」です。
彼女の声は透明感に溢れ、切ないバラードから激しいロックまで、幅広いジャンルを歌いこなす高い歌唱力を誇ります。
ライブ活動に非常に重きを置いており、ステージ上で感情を爆発させる彼女の姿は、多くの観客の涙を誘ってきました。
「音楽を通じて人と人を繋ぐ」という彼女の姿勢は、ホロライブの音楽シーンを牽引する重要な要素となっています。
ジオゲッサーで見せた新たな一面と親しみやすさ
音楽中心の活動から、ホロライブ移籍後は配信活動にも力を入れるようになりました。
特に地図当てゲーム「GeoGuessr(ジオゲッサー)」で見せる驚異的な特定能力は、ファンの間で大きな話題となり、新たな人気を確立しました。
クールな歌姫というイメージから、優しく温かみのある「お姉さん」的な魅力が浸透したことで、0期生の中での立ち位置もより強固なものとなりました。
現在では、メンバー間の橋渡し役としても欠かせない存在です。
まとめ:ホロライブ0期生が繋ぐ「過去」と「未来」
ホロライブ0期生とは、単なる「古いメンバーの集まり」ではなく、常に挑戦し続け、新しい道を切り拓いてきた「パイオニア」の集団です。
ときのそらが蒔いた種を、ロボ子さんが育て、さくらみこが彩りを加え、星街すいせいが輝かせ、AZKiが深く根付かせる。
彼女たち5人の歩みこそが、ホロライブの歴史そのものであり、VTuberという文化をここまで大きく発展させた原動力といえます。
それぞれのデビュー経緯やスタイルは異なりますが、彼女たちの間には「0期生」という言葉だけで繋がっているのではない、深い信頼とリスペクトが存在しています。
これからホロライブを知る人も、ずっと応援し続けている人も、彼女たちが歩んできた軌跡を知ることで、ホロライブの配信をより一層楽しめるようになるでしょう。
伝説はまだ終わることなく、彼女たちは今日も新たな「始まり」を刻み続けています。